20190112
私にとってこの日の「16ビートアザラシフェス」は2019年のライブ初めであり、様々なバンドとの新たな出会いであり、Emu sickSとの暫しの別れの場でした。
前日になっても活動休止に入ることへの実感が全く湧かず、「Emuのライブを見たら泣いてしまうのかな、どんな気持ちになるのかな」と漠然と考えながら過ごしていました。
初めてのバンドも好きだったバンドも色々見たけれど、みんな音楽と言葉で「Emuの帰ってくる場所はここにあるぞ」と伝えて、最高のライブで目の前のお客さんを楽しませていました。
あの娘はウォンバットのけんたろーさんが「(Emuのライブを)正直、楽しめばいいのか、どんな気持ちで見たらいいのか分からない」と素直な気持ちを伝えていたこと。
ハンブレッダーズのムツムロさんが「バンドが無くなる時っていうのはメンバーが死ぬとか解散するとかじゃなくって、この世の誰からも忘れられた時だと僕は思っていて。だからみんなが覚えている限りバンドは在り続ける」というようなことを言っていたこと。
ミスタニスタのウエムラさんが「Emuが普通のブッキングのライブじゃなくてこういうイベントを企画したのは、みんなに活休を悲しんで欲しいんじゃなくて、楽しんで欲しいからだと思う」「俺たちも活休してたけど、今こうやって戻って来られたのは、待っててくれた人たちがいたから」と言っていたこと。
一言一句覚えているわけではないのでニュアンスですが、この辺りの言葉が印象的でした。
そしてステージに立つEmu4人の姿を見て、「生きている限りは大丈夫だ」と思いました。ふと、頭の中に「大丈夫だな」と浮かんできたのです。
何が大丈夫なのだろうか?と後から考えましたが、それは「きっとまた会える」と思ったからで、「この先もずっとずっと好きだ」と思ったからで、不安なんてひとつも感じないライブを見せてくれたからでした。
この場合の「きっとまた会える」という言葉は、決してメンバーにプレッシャーを与えたいわけではなく、私の感情としての話です。
それこそムツムロさんが言うように、私がEmuのことを好きな限りはEmuはそこにあって。
1週間経った今思うのは、もしも形としてこのままEmuが帰って来なかったとしても、それは悲観すべきことではないのだろうということです。勿論ファンとしては、ライブで「おかえり」と叫べる日が来るに越したことはないんですが。
私には好きな音楽・好きなバンドがたくさんあって、それ以外にも好きなものや人がたくさんあって、だから簡単に一番なんて決められません。でも確かにあの瞬間、Emu sickSが世界で一番格好良くて、音楽を楽しんでいて、綺麗でした。
Emuのライブ中は、掬っても掬ってもさらさらと零れ落ちるように時間が流れてしまって、どうして尊い時間はこうも早く過ぎ去ってしまうのか、なんとか今を噛み締めたい、少しでも今を食い止めたい、とそんな感じで頭の中はどこか少し冷静でした。
「ステージが高いから首が痛いな」「いつもよりはやおさんが遠いな」「ちょっと懐かしい衣装だな、いやそんなこともないか?」とか、そんな取り留めもないことが頭の中を流れていた記憶も残っています。
black outを意外とライブで聴けていなかった気がしたので、今回聴けたのは嬉しくて、それを思いながらかつてライブ後に「ワンナイトワンショットがめちゃくちゃ好きで、聴きたいんです」となかじんさんに伝えたら次のライブで聴けた時のことを思い出していました。
そんなこんなで、曲もライブも人柄も全て含めてEmu sickSのことが大好きなんだなと実感させられた1日でした。
以下は普通のサーキットっぽく感想を。
あの娘はウォンバット
完全にノンフィクション
The Stone That Burns(途中から)
百長(途中まで)
SAPPY
potekomuzin(途中から)
ペペッターズ
ハンブレッダーズ
ミスタニスタ
Emu sickS
って感じで回りました。
あの娘はウォンバットが初見で1番の衝撃でした。サイケでポップでロックで勢いがあって可愛くてカッコいい!!!ポリとかテレフォンズとか好きな人は好きそう。即CD2枚とも購入。
完ノンは2度目で、初めて観た時もEmuのライブでした。別所さんの指弾きが鳴らすギターは冴えた音でめちゃくちゃカッコいい。隙のないライブで、後日持ってなかった1と3のCDを購入しました。解散ライブ行きたいなぁ
TSTBは普段夜ダンの写真を撮られているyukiさんが撮影していたので名前だけ知ってて、完全に初見だったんですがめちゃくちゃ痺れました。また観に行きます。
百長初見。アザラシコンピの曲が好きなんですがSAPPYのため泣く泣く途中で切り上げ。
SAPPY初見。曲はなんとなく知ってる、ぐらいの感じで行きましたがハピネスな空間を生み出すのが上手いな〜〜!と。
potekomuzinも初見。初めは「へ〜〜」ぐらいのテンションで観てましたがだんだん引き込まれていきました。ベースの人の弾き方がとても好き。
ペペッターズ!1/7のライブが中止になってお預けくらってたのもあってすごくワクワクで最前ゲット。リハから最高。遊び心がある。音源が最高なのにそれを上回る生演奏。ギターは1本なのに音源を越えてくるかのような感覚にもなる。その時その時の音やグルーヴ感があって、毎回違った楽しさがある。すごく楽しそうにアイコンタクトをしながら演奏する姿に目を奪われるし、MCはゆるゆるで面白いし、本当に大好きです。2019年はペペッターズの年になればいいな。
ハンブレッダーズ。まずはムツムロさんの元気な姿が見られて良かったです。もうすごく安定感があって、輝いてて、人を惹き付けてやまない魅力があるなと思いました。
復活ライブぶりのミスタニスタ。今回はほとんどの曲を知ってる状態だったので更に楽しかったです。ウエムラさんの声、ジョーザキさんの熱さ、シバガキさんの演奏が好き。これからものんびり楽しく続けていってほしいです。ミニアルバムも購入。
んでEmuという具合でした。
最高のサーキットでした!